たけなわですが。

そろそろ人生の仕上げにかかるとき。

西野カナやん

昨日、西野カナやんのライブに行ってきた。

 

隣の席に座っていた(事実上オールスタンディング)10代後半くらいの女性は、感動のあまり泣いていたが、私はそこまでのファンではない。

 

カナやんの魅力は、さすがsmeだと思わせる作り込まれた楽曲だと思う。

突出した歌詞の部分を、面白おかしく嘲笑されることがあるが、チャラいと思わせつつも正直完成度は高いと思う。

桑田佳祐桜井和寿からも評価が高いが、私はその2人の曲は全く聞かない。

 

「会いたくて会いたくて震える」ほどではないが、確かめたかったことが2点あり、会わないと疑問が解消されないこともあって、バイクで3時間かけて行ってきた。

 

なぜバイクかというと、自動車が置けないケースを想定したから。

自動車が置けないリスクと、バイクで行って疲弊するリスクを天秤にかけた時に、どうしても自動車で行く気になれなかった。

 

せっかくのイベントごとなのに、心配をしながら行くのは、金曜日の夜に上司へ報連相できなかったことがあるみたいで、気分が晴れないものだ。

 

確かめたいこと2点は以下の通りで、私は自分で見たものしか信じないことにしている。

 

1.実物はブス

 

2.性格が悪い

 

甚だ低俗ではあるが、ネットに出回っている情報と、私が目で見た印象が違うので書いておきたい。

人を見る目には自信がある。

 

1.実物はブス

これは、半分当たっているようで当たってない。

というのは、極めて普通だからだ。

普通のたぬき顔だ。

 

ただし、ジャケ写なんかよりも小顔である。

足も腕も筋肉質だ。

厚化粧と揶揄されることも多いが、至近距離で見た結果、それほどでもない。

というか、もともと色が白すぎる。

 

印象は、CDとかのジャケットとほぼ同一であるという結論に至った。

ポイントは、「私でも頑張ればカナやんみたいになれるかも!!」って思えるところ。

やろうと思えばもっとやれるのに、程々で抑えているところが上手いと思う。

もっと綺麗な芸能人は沢山いる。

すべてが微妙にうまく計算されているから、これほど人気があるのだと思う。

 

2.性格が悪い

スタートからずっと一挙手一投足を凝視し続けた。

 

まず、彼女は天才ではなく、段取り良く努力をし続けている人というのがわかった。

なんでかというと、ファンに対して恐ろしく気を遣って上手く進行している。

気を遣っているフリとの見方もあるみたいだが、実物を見てない人だろう。

テンパってはいないが、非常事態にはテンパる予感がする。

自身もそれをわかっていると思う。

段取りが狂うことをものすごく恐れていて、だからスタッフに対する圧が強いことが2−3回あった。

目は口ほどにモノを言うというが、厳しい目をするシーンがあった。

ただ、すべて進行を妨げる懸念のあるものに対してだけ。

 

親方風で職人気質である。

 

音程をほとんど外さないのが彼女のすごいところであるが、2時間半の中で5回くらいは外してしまう。それと、歌詞を忘れることがあったが、テヘ!的なことは一切せず、何もなかったかのように抹殺してしまう力。

これは可愛げがないとか、鼻に付くとか思われがちな点であろう。

浮気は最後まで認めるな、というのに似ている。

 

他に当たりが強いと思えることは、三重県出身のせいもある。

三重の言葉を初めて生で聞いたが、ほとんど関西弁と区別がつかない。

容赦なく、上手い具合に客にもツッコミを入れる。

会話のテンポが全国平均よりもはやく、圧倒される感じはある。

 

ただ、客を楽しませようとする彼女の心意気がうわ滑りしているだけなんだ。

うわ滑っているのに、それ以上のすべりを客が演じる。

 

性格が悪いことをネタにされるが、少なくとも舞台の上の西野カナに対し、全く不快感はなかったし、7,000円は安すぎると思った。

唯一会えるライブを楽しく過ごせるならば、普段の性格なんぞ全くもって無問題だ。

 

心配なのは、こうして気を遣いすぎる性格の副作用が私生活に出ていると思う。

 

もしかしたらTV出演でも副作用が出てしまって、ミュージックステーションで態度が悪いのを抜かれたのかもしれない。

 

もう一回言うが、彼女は努力の人であって、TV出演なんかでも多分テンパっている。

人が話している時に、ゆったりと聞ける性格ではないと思う。

くだけているように見えるが、生真面目、優等生タイプである。

 

これだけ叩かれているにもかかわらず、ファンの前ではおくびにも出さない。

体重の増減が著しくとも、それを絞ってこれる意志の強さ。

芸能人に友達がいないと言われるが、まあそうだろうなあと思う。

彼女は、自分の仕事に支障が出る遊びや付き合いなんかしたくないんだと思う。

毎日が「サザエさん症候群」なんじゃないかな。

 

会場が一体になった会場で、私はこんなことを考えていた。

 

やはり、自分に似ているな、と。

 

楽しいことを楽しめない性格。相手の心の奥底を覗き込んでしまう性格。

必死でもがいているのを人に見せるのが大嫌いで、自分に厳しすぎるから、人にも厳しくなる。

テンパるから、テンパらないように準備するんだけど、その時間に誰も入って欲しくない。

 

カナやんの努力をみんな知っているのかもしれない。

会場に一体感があるのは、ファンもカナやんに協力しているということ。

 

意外なことに、言わゆるDQNが全くいなかった。

ギャルが多いと思っていたが、ギャル風の礼儀正しい人たちばかりだ。

 

最後のカナやんの顔を見れば、満足しているのはわかった。

 

最後の顔を見たときに、「あ、この人、悪い人じゃなかった」って直感で思った。

 

根っからの悪人にあの顔はできないし、根っからの悪人特有のオーラが全くなかった。

 

多分、キャラを作り込み過ぎて、実像との違和感が鼻に付くんだろうと考察します。

西野カナ像には、性格悪い、本物はブスってのも含まれているのかもしれません。

エグさがなかったら、ただの歌手ですから。

 

 

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(このPVみたら、確かに性格悪そうに見えるってのが。。)